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なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学」(池尾和人・池田信夫 日経BP)の「番外篇」として著者お2人の対談のポッドキャストが公開されている。これが実におもしろい。日本の貯蓄率が高いのはただため込むだけで、それを投資できないせいだという点にはまったく同感。

毎日TechCrunch Japanで記事を翻訳しているとアメリカのイノベーションとそれを育てるシステム力が実感される。

前のエントリーで書いたが、日本でも、新しいアイディアを実行に移している「ベンチャーの芽」はいたるところにある。ところがその芽をビジネスとして育てるシステムがまったく欠如しているのだ。だから、たまたま成功したベンチャーの多くも旧勢力のあやしげな金融マジックの闇に吸い込まれて潰されてしまう。トヨタ方式の20世紀的ハイテク輸出産業の限界がはっきりしてきた現在、国内ベンチャーの振興はまったなしの課題だ。

下にポッドキャストの概要をまとめておいたが、ぜひ肉声でお聞きいただきたい。

アメリカの今後

アメリカの権威は短期的に弱まるかもしれないが、アメリカは新たな投資機会を作り出す能力が抜群だ。またそのアイディアを生む高等教育機関のレベルが高い。社会がなにごとについても保守的なEでアメリカにとって代わるのは難しいだろう。オバマによってアメリカがどう変貌するか注目だ。

アメリカ政府が取れる対策だが、伝統的金融政策ではすでに実質的にゼロ金利になっている。非伝統的金融政策としては、金融の量的緩和やリスク資産を中央銀行が購入するという方法があるがこれはすでにやっている。あと期待インフレ率を上げる、インフレターゲットを設けるという方法がある。しかし、これは中央銀行が「これからオレはムチャクチャするからインフレになると思え」と宣言するということで、それは難しい。裁量的財政政策については、これがどうなるか要注目だ。

日本の今後

日本が欧米に比べてはるかに深刻なダメージを受けているのは、外需に頼り切って、20年来内需振興をおろそかにしていたツケだ。内需が足りないというときに公共事業その他で人為的に需要を増やすというのは熱が出ているからといって解熱剤しか与えない医者のようなもの。

日本の内需が足りないのは投資機会がないから。リスクを計測し、管理する能力が日本の経済、金融システムにいちじるしく欠けている。日本の貯蓄率が高いのは投資ができないということだ。自慢になることではない。日本の年間投資総額は1500兆円。そのうちベンチャー投資にまわるのはわずか1兆円。1500分の1だ。しかもその1500分の1でさえ、まともな投資先を見つけるのに苦労しているという。

投資機会を増やし、新たなビジネスを生んでいかなれば内需を振興することはできない。

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コメント
この記事へのコメント
家計貯蓄についてはそのとおりですが、企業を含めた総貯蓄率は減少傾向にあるものの依然高水準。(2006年で31%)
2009/04/04(土) 17:35 | URL | namekawa #-[ 編集]
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