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この本は躁という精神異常について、実例を豊富に交えてわかりやすく解説している。著者は都立松沢病院になどに長く勤務した経験があるベテラン精神科医。

鬱病はよく知られているが、躁についての一般向けの本は少ない。もともと躁というのは鬱より少ない上に自分が異常だという認識がないのが普通で、治療が難しく、医者も敬遠するし、本も売れないからのようだ。

wikipediaの躁病によると、躁状態では気分の異常な高揚感をベースとしつつ以下のような症状が見られるという。

  • 観念奔逸(考えが次から次へと浮かび、話題の方向性が変わる)
  • 妄想(誇大妄想、血統妄想、発明妄想、宗教妄想など)
  • 行為心迫(何か行動しなければと急いている状態)→行為未完成
  • 作業心迫(何か作業しなければと急いている状態)→作業未完成
  • 食欲・性欲の亢進

本書ではこれらの症状がそれぞれ実例で説明されている。また面接して診断する際の点数評価基準も紹介されている。たとえば異常な多弁の場合、「遮ることが難しい」と4点、「遮ることが不可能」だと8点などと評価される。素人でもかなりの程度正確に症状の深刻さが判断できそうだ。

同じ系統の病気とはいえ、活動が沈滞する鬱より、超活動的に暴走する躁のほうが周囲への影響は深刻だ。Wikipediaにも「躁病の症状は人間関係を著しく損ねる可能性があるため、その社会的予後はうつ病よりも悪い」と説明があったが、たしかにそうだろう。異常に怒りっぽくなる「易怒性」などたまったものではない。

芸能人や事件の関係者について、テレビや週刊誌、ウェブサイトなどで異常な行動が逐一報道される。情報の正確性に問題はあるものの、この本を片手にリモート診断を試みてもいいかもしれない。かなりの例について「躁な問題」があるという結果になりそうだ。

この躁状態は覚醒剤の効果にかなり似ている。芸能人やスポーツ選手は職業的に軽度の躁状態になることを要求される。それが苦手な人間が覚醒剤に頼って躁状態を人工的に作り出そうとして転落の道をまっしぐら、ということになるのか。

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