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インタラクションデザインの教科書 (DESIGN IT! BOOKS) はAjaxの命名者で対話的ウェブ・サービスのパイオニア、Jesse James GarrettのAdaptivePathのリード・デザイナー、Dan Safferの名著、Designing for Interactionの邦訳だ。版元は毎日コミだが、刊行を企画したのはソシオメディア。

出版を記念してSaffer氏らを講師に招いてDESIGN IT! Forum 2008フォーラムが開催された。ソシオメディアの篠原社長のお招きで出席してきた。

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Saffer氏のレクチャーでいくつか有益なヒントを得ることができた。なかでも印象に残ったのは「インタラクション・デザイナー、さらに広くウェブ・デザイナーというのは<装飾家>ではない」という言葉だった。

デザイナーというと、フォントをいじったり、背景に色をつけたりして「装飾を施す」仕事というイメージがある。しかし、Saffer氏によると、

インタラクションデザインとは振る舞いのデザイン、つまり、人間の行為に対してシステムがいかに反応するかをデザインすることである。

質疑応答セッションで「ウェブデザインについてはいろいろな手法が提案されているが、そういった手法を利用してもはかばかしい成果が上がっていない」という意見が出ていた。これは重要なポイントだ。

インタラクション・デザイナーは、建築家が建物のデザインをするのと同じような意味で、システムの振る舞いのデザインをするのが仕事だ。ところが、現実にはそういう権限と責任を与えられていない。多くの場合、ショーウィンドウの装飾屋あつかいされている。またデザイナー側にもシステムをデザインするための用意も能力もない。

またSaffer氏も答えていたように、たとえばユーザーの反応を調査しても、調査しっぱなしでは仕方がない。いくら正しいメソッドを利用しても、それを現実に適用しなければ何の意味もない。

本書は「このとおりにやればいいシステムができる」という意味の教科書というよりも、「いいシステムを作るためにはこういう考え方が必要だ」ということを広く啓蒙する教科書として大いに役に立ちそうだ。IT企業のトップにぜひ読んでもらいたい本だと思う。

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