Googleはオレゴン州に巨大データセンターを建設したが、さらにノースカロライナでGoogle,次世代検索エンジン向けの新データセンターを6億ドルで建築へ(メディアパブ)向かっている。ところがこれだけではなく、なんとサウスカロライナでも大規模なデータセンターの建設計画がある。
なぜGoogleはこれほど各地に巨大なデータセンターの建設を急いでいるのか? I, CringelyにGoogleが密かにすするめるグランドデザインを考察した面白い記事が掲載された。
When Being a Verb is Not Enough: Google wants to be YOUR Internet.Googleは動詞になるだけでは足りない―Googleはインターネットそのものになろうとしている
かなり長文の記事なので、要旨は以下にまとめてみた。
Googleは世界最大の光ファイバーユーザーだが、奇妙なことに、借りているだけで所有はしていない。たぶん司法省による独占禁止法違反となることを恐れているのだろう。しかし、そもそもなぜGoogleはそれほどまでに大量の光ファイバーが必要なのだろう。
Googleではサウスカロライナ州の3箇所―チャールストン付近の田舎町グースクリーク、州都コロンビア、ジョージア州境のもう一つの町―のどれか、あるいは全部に巨大データセンターを建設する計画を進めている。なぜ人口わずか400万人のサウスカロライナにそれほど巨大なデータセンターが必要なのだろう?
グースクリークではすでに地元の電力会社から520エーカー(2.1平方キロ)の土地を買った。オレゴンでは推力発電者の隣に巨大データセンターを建設した。Columbiaの土地は原子力発電所の近所である。
サウスカロライナの人口400万人に対して仮に10万サーバーを設置するとするなら、40人に1台の割になる。
Googleは現在電話会社とケーブルテレビが運用している通信インフラをそっくり肩代わりする野心を持っているのだ。
現在のISPの所有する回線容量は大幅にサバを読んだ計算の上に成り立っている。ユーザーに保証する回線容量の合計の20分の1、場合によっては100分の1しか保有していない。
これは来るべきインターネットテレビ、インターネット映画の時代に大問題となることは明白。
現在のインターネット回線容量の半分はBitTorrentの動画ダウンロードに占領されているとされ、ISPはBitTorrent排除にやっきになっている。しかしBitTorrentは明日のインターネットそのものなのだ。
現在のユーザーは平均して月1-3ギガを使用しているが、これがやがて毎日1-3ギガになる。つまり30倍だ。そうなったときISPは回線増強に巨額の投資を迫られる。経営危機に追い込まれるところ出る。
倒産かGoogleか、という選択となったら多くのISPはGoogleを選ぶだろう。ISPはGoogleの光回線、Googleのサーバを利用させてもらうかわりに契約者へのコントロールをGoogleに引き渡すことになる。契約者にとっては自分がアクセスしているのがISPのサーバだろうとGoogleのサーバだろうと関係ない。
やがてGoogleはわれわれの電話会社、ケーブルTV会社、ステレオ装置、デジタル録画装置になる―つまり現在のISPの株価総額1兆ドル大部分がそっくりGoogleに移転することになる。つまり現在の500ドルのGoogle株価は8倍に高騰する余地がある。もちろん巨大な計画だが、Googleならやれるに違いない。
テレビのインターネット化が目前に迫っている以上、回線容量はいくらあっても足りない。回線増強コストを誰が負担すべきかというネット中立性論争もそこから生まれている。われわれはISPと電話会社という対立軸だけに目を奪われがちだが、なるほど、その両者より巨大なプレイヤーがいることを忘れてはならないわけだ。非常に示唆に富む記事だ。
Robert X. Cringelyは「コンピュータ帝国の興亡―覇者たちの神話と内幕」(アスキー)で有名なジャーナリスト、ブロガー
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