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気になっている、というだけで、なら、どうする、というような結論が出ないようなものがいくつかある。忘れないようにちょっとメモ。

ネットワーク効果

「ウィキノミクス」という本は梅田さんの本がGoogleビジネスモデルの「伝道の書」だったのと同様、マスコラボレーション経済の「福音書」だ。

なので、この本ではネガティブな面には基本的に触れられていない。しかしポジティブかネガティブかは別として、インターネットを考えるときにどうしても触れておかなければならなくて、しかしこの本ではスルーされている点(のひとつ)は「ネットワーク効果」ではないか。

Amazonが無数のロングテールを発掘するとAmazon自体が巨大化していくという逆説がある。多数のライバルがひしめきあってYouTubeを追っているが、ますます引き離されている。それより何より、検索エンジン市場では(日本を除いて)検索トラフィックのほぼ6割を手中に収めてGoogleの一人勝ち。

ネットワーク効果とは「消費財やサービスで利用者が増えれば増えるほど効用が増大するような現象」を言う。SONYのベータがVHS陣営に敗れた事件で注目されるようになった概念らしい。

「ソーシャル・ウェブ入門」ではこれを「富士山の法則=裾野が広がれば山頂が高くなる」と表現してみた(p62)。これは一種の「自然なプロセスによって事実上の標準化が達成される」ことで、ユーザーにもメリットがあるのは、秦の始皇帝からMS-DOSの市場制覇までご承知のとおり。

しかし「独占」であることには代わりがない。万一、運営者がその地位を不公正に使ったら悪影響ははかりしれない。Googleの「Do No Evil 悪をなさない」というモットーはこのあたりを創業者たちが意識していることを表すのかも。

Google=VALIS

Googleといえば思い出すのがフィリップ・K・ディックの晩年の難解な思弁小説ヴァリスだ。

VALIS―Vast Active Living Intelligence System―という「ピンク色のレーザー光線を発する衛星」が「神」だったというオチ(全然オチていないが)なのだが、ディックの妄想的弁神論はともかくとして、「巨大な、活動する、生きた知恵のシステム」という「神」のメタファーはなぜか頭にこびりつく。

Googleの目的は「あらゆる人のあらゆる質問に正しい回答を与えること」なんだと聞いて、なぜかGoogleはVALISを目指している、というよりすでに部分的にはValisになってるんでは? と感じた。

Googleというのはなぜか旧約聖書のにおいがする会社だ。最初のクリスマスはユダヤ式のハヌカーを祝ったという。サーゲイ、ラリーの創業者をはじめウォイジェスキー姉妹など最初の社員がほとんどユダヤ系だったのだから当然だが…。(前の記事で創業者コンビの民族的背景についてちょっと触れてある。)

セカンドライフと3Di

セカンドライフに対する評価はIT戦士こと岡田有花記者の「不人気7つの理由」という記事で一気に業界的通念が形成されてしまった感がある。要約すると「とりあえず何をしていいのか分からない。何がしようとすると金がいる。人がいるのはエロとカジノだけ。バーチャル土地バブルじゃないのか?」というあたり。

これ自体は現状の正確な観察だが、それではバブルがはじけたら後には何も残らないような虚像かというと、「セカンドライフ創世記」の一部を分担して書いているうちに、どうもそうではない、これは「3D internet」という新しいプラットフォームの萌芽としてみるべきなんじゃないか、と思えてきた。

ローズデールはじめ3Diのキーパーソンに会ってぜひ話を聞いてみたくなった。こういう好奇心を刺激されたのはひさびさだ。

今リンデンラボの従業員は140人、うち技術者は30人。たったそれだけのスタッフでやっていることが、LINUXのようにオープンソース化されて(まさにウィキノミクスだ)、全世界で何万人という参加者によってセカンドライフのサーバーソフトが改良されはじめたら?

セカンドライフ(とそのライバル)のバーチャルワールドは次世代インターネットのファーストトラックに乗りつつある。ところが日本での認識は…とにかくもっと1次情報を集めなくては、と思う。

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コメント
この記事へのコメント
 セカンドライフを「新しいプラットフォームの萌芽」ととらえはじめると、3Di近未来の妄想が自分の中で勝手に加速しはじめますね。
 「ソーシャルウェブ入門」も自費で購入して拝読しているところですが、ちょうど「富士山の裾野」の記事を読み終えたばかりです。示唆に富む内容が多く、勉強させていただいております。
2007/07/05(木) 19:18 | URL | 石橋@創世記編集です #-[ 編集]
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